建築を設計する際、設計事務所では透視図(パース)を描いたり模型をつくったりします。
設計図は紙やパソコンのモニターに描きますが、建築は立体なので3次元での確認をするためです。
近年コンピューターグラフィック(CG)の発展は目覚ましく、ウオークスルー機能を使って室内を疑似体験したり、敷地の緯度経度を入力してパースを描けば四季の日当たりを正確にシミュレーションできるようになりました。
隣家の情報を入力して冬の日当たりを確認し、夏の日射を室内に入れないための効果的な設計などにとても役立ちます。
竣工後7月19日12時30分撮影 同時刻の事前日陰シミュレーション
模型は制作に時間がかかるので、つくらないことも多くなっていますが、立体の把握には効果抜群です。模型を四方八方から眺めて設計案を検討します。透視図も便利なのですがプロポーションが歪んでしまうことも多いので、形の検討には模型の方が効果的なのです。
設計中の家模型写真 公園からの眺め 屋根は取り外して室内を見ることができる
崖地の家の模型。敷地は道路面から3,5m下がっていて南側はさらに6m下に大きな公園が広がっている景色抜群の敷地です。昨今の建築費高騰に対処するため最小限の面積で快適な住まいをどうすれば実現できるか検討しているところです。形のプロポーション、窓からの光の入り具合などなどを念入りにチェックします。
(半田雅俊/半田雅俊設計事務所)
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