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そうだ、奈良へも行こう/泉 幸甫

更新日:11月20日

東大寺参拝は仁王さんがいらっしゃる南大門を通り抜け、大仏殿でお参りをして帰るというのが一般的。余裕のある人は二月堂、さらに法華堂(三月堂)と足を延ばすようだ。

しかし、これだけでは東大寺の良さはほとんど見てない、う~ん半分も見てない、と言っていいのではないか。

先の二月堂から屋根の付いた階段を降りると、倉庫と言ってしまうと失礼だが閼伽井屋(あかいや)という印象に残る重要文化財の建物がある。また、この近くには建築家にはおなじみの重源の菩提を弔う俊乗堂、東大寺に相応しいデッカイ鐘撞き堂もある。

このあたりまでは観光客がまだいるのだが、二月堂からの階段を降りて右へ進むと、もう観光客はすっかり減り、ひっそりとしてくる。そして左手に写真の「大湯屋」が現れる。

実はこの建物は僕の大好きな建築の一つ。片方が切妻で、もう一方は入母屋、左から2間目に煙出しの越屋根がついて左側に重さをかけ、これ以上変えようのない美しいカーブの屋根が勢いよく右側に伸びる。気品と端正さがある。鎌倉初期に重源が改修したとも言われている。

さらに、進むと東大寺大仏殿の真裏に至り、大仏殿って本当にデカいと感心させられる。また右手には講堂や僧房の史跡が、その向こうに正倉院が見える。

夕暮れ時にもなると、人っ子一人いなくなり、替わりにシカがヌッと姿を現す。

さらに大仏の周りを左回りに進むと天平の神々がおわす戒壇院、さらに日光月光菩薩の東大寺美術館がある。

正月の初詣は東大寺がいい。ご利益もデッカイ!

泉 幸甫泉幸甫建築研究所)


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