いけばな花展 / 工藤 夕佳
- iezukurisite
- 2 日前
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昨年からいけばなを習い始めました。
好きな建築を仕事に出来ていることは有難いことなのですが、興味が偏りがちなため少し違うことをしてみようと、以前から興味があったいけばなの教室を仕事場近くに見つけ門を叩いてみました。

生け方には大きく自由花、生花、立花とあり、練習を重ねながら生けられる種類を増やしていきます。今は自由花と生花を練習中です。未知の分野を知ることや、出来なかったことが少しずつ出来るようになることことはとても新鮮で喜びや楽しさを感じています。
まだ1年足らずの初心者なのですが、東京国際フォーラムで開催された池坊竹支部創立100周年記念花展に出展する機会に恵まれました。10月開催だったので秋の花がテーマでした。まずは秋らしい色合いの2つでワンセットの花器を選び、色々な種類の花を生けてみて試しながら、最終形へと作り上げていきました。花展は2日間あり、前日の午後から夜までに一斉に120人が現地で生けました。京都から偉い先生も駆けつけ、ひとつずつ確認・手直しをしてくださいました。

こちらが実際に出展した作品です。「秋の野に咲く花とそよぐ風」というようなイメージで生けてみました。花はコスモスを中心に、ワレモコウ、ポトス、グリーンレディ、サラシマキツルとしました。ほとんどは先生に導いて頂いたものですが、自由花なので楽しみながら生けることが出来ました。また、花器の下には昨年改修工事にて手漉き和紙職人さんに漉いて頂いたネギ入りの和紙を敷きました。所々に花器と同じ色の模様を足したのは先生のアイデアです。
初日は京都から次期家元もお越しになり、テープカットの後、1作品ずつ見てくださりお言葉を頂きました。三連休中だったこともあり、有楽町周辺の人出が多く、通りがかりで見てくださる方も多く、盛況のうちに無事に花展を終えることができました。
「いけばなの良さは残らないこと。同じ種類の花を使っても、二度と同じものはつくれない。そんな一期一会だから面白いのよ。」とは先生のお言葉です。
建築は形が残るものですが、同じ材料と図面があったとしても、職人さんや現場のチームワーク、やり取りで変わる部分も多々あり、全く同じものはできません。やはり一期一会で出来上がるものだと思います。
これからも一期一会を求めて終わりなき探求の日々は続きます。
(工藤 夕佳 / mokki設計室一級建築士事務所 )






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