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黒楽四方茶碗(檜垣 良多 作)/ 萱沼 宏記

  • iezukurisite
  • 4 日前
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更新日:4 日前

~ 立礼式のお茶室のあるアトリエを訪ねました ~

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今年の春、工学院大学でご一緒している鈴木敏彦教授が立礼式(りゅうれいしき)のお茶室のあるアトリエへ移転され、それまでお使いになっていたアトリエを私が譲り受けることになりました。

そのご厚意へのお礼として、先生にお茶碗を贈りたいと思い、家づくりの会の竹佐さんに相談したところ、裏千家 北見宗幸先生をご紹介いただきました。北見先生からは檜垣良多さんの茶碗を薦めていただきこの黒楽四方茶碗とめぐり合うことができました。


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先日、その茶碗を無事お渡しすることができました。

黒楽茶碗の深い黒釉は、抹茶の瑞々しい緑色を引き立て、静謐さの中に凛とした気配を宿しています。一般的な丸い茶碗とは異なり、四方の形をもつ四方茶碗は、手の中で納まりが良く土の温もりが直接伝わるような安心感がありました。 持ち上げた瞬間に掌に吸いつくように馴染むその感触は、使い手に寄り添うやさしさを感じました。





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お渡しの機会に合わせてさっそくお茶会を開いていただきました。

鈴木先生はお茶を始めて30年になるそうです。

写真はそのときの一場面です。

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鈴木先生のパートナーの杉原有紀さんとイタリアから来ている研修生。

異文化の中で初めて触れる茶の湯の道具や所作を、ひとつひとつ大切に受け止めている姿が印象的でした。

この日のために、杉原さんが美しい着物を準備してくださったおかげで、空間は一層華やぎました。木の香りが残るカウンター越しに、静かに点てられた一服が差し出されると、みな自然と背筋が伸び、茶碗を通して流れる時間を共有しました。国や言葉が違っても、茶の湯のもつ「人を落ち着かせ、つなぐ力」を感じられるひとときとなりました。






黒楽四方茶碗が、この新しいお茶室でこれから多くの客人を迎え、豊かな時間を生み出していくことを願っています。

萱沼 宏記株式会社プラスデザイン 

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