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『 雪窓湖の家 』 / 泉 幸甫

  • iezukurisite
  • 1 日前
  • 読了時間: 3分
「雪窓湖の家」外観
「雪窓湖の家」外観
「雪窓湖の家」建物の外壁
「雪窓湖の家」建物の外壁

九州の田舎での僕と軽井沢のかかわりは大学生の頃から。師事した先生が軽井沢に別荘を持っていて、例年夏になると研究室もそちらに引越ししたことからで、軽井沢にはいろんな思い出がある。

半世紀前の軽井沢は今とは違って、のんびりとした避暑地だった。一方研究室は鬼のように厳しいところで、この両方がゴッチャになって思い出される。

その後設計事務所を始めてから軽井沢周辺で10数件の別荘や、永住型の住まいを作らせてもらった。 軽井沢での仕事は日常忘れていた自然を思い出させてくれる。5月は新緑が萌える、夏は人が増え何かウキウキとし、一転して9月も末になると人っ気のない小道に霧が掛かり、景色全体がベールに覆われる。冬になると雪をかぶり、雪雲を棚引かせる浅間がくっきりと現れる。

「雪窓湖の家」リビングルーム
「雪窓湖の家」リビングルーム
「雪窓湖の家」リビングルーム
「雪窓湖の家」リビングルーム

そんな軽井沢で作った「雪窓湖の家」は最近、西軽井沢と呼ばれるようになった御代田(みよた)にある。御代田は軽井沢ほど寒くはなく、乾燥していて過ごしやすい。また旧軽井沢のようにゴチャついてなく、良き時代の軽井沢のようにのんびりしとした趣があり、永住を考えた住宅が増えている。 実はまだ若かりし30歳の頃、僕が最初に軽井沢で作った別荘はやはり御代田で、確かこの近くだったよなー、と思い探したらやはり直ぐ近くで、この地でまた作ることが何か先祖帰りしたような気がした。その建物を作ったのは40年以上前のことだが嬉しいことに立派に健在だった。建てた頃は近くには2~3軒ぐらいしかなかったが、今はずいぶん別荘村らしくなった。 建主さんは移住に当たり軽井沢のいろんなところを探し回れたとのことだが、このような永住に相応しいことからこの地を選ばれた。それに、この家の近くに「雪窓湖」という、とっても美しい湖が眼下にあることにもよったのだろう。

ところで、この建主さんと設計者である私との出会いは、家づくりの会の事務局は昨年まで市ヶ谷にあったが、建て主さんが設計者探しの頃、家づくりの会の二軒先のマンションに住んでおられて、たまたま「家づくりの会」がご近所だったことから「家づくりの会」で設計者を探されることになり、泉が設計をすることになったというご縁。

「雪窓湖の家」ゲストルーム
「雪窓湖の家」ゲストルーム

建て主さんは引っ越しをされてから、長野県にはたくさんの温泉があるから、秘湯巡りをされてようだ。またお酒に詳しく、薪ストーブで暖められた部屋で雪景色を見ながらの一杯は至福の時である。

また家のいろんなところにお気に入りのマチスのリトグラフが飾ってある。

多分そんな生活を想像しながら御代田に移住なさったのであろう。まさしくその夢を日々実行に移されているようだ。

楽しい建主さんだから僕も又早く行き、その夢のお裾分けにあやかりたいと思っているのだが、延び延びになっている。

自分の別荘ではないが、そんな気にさせられる建て主さん、建物、自然の風景がある。もうそろそろ新緑がメッチャきれいな季節。早く行きたいなー。

僕にとってもまた一つ、軽井沢との縁ができた。

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