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『 雪窓湖の家 』 / 泉 幸甫
「雪窓湖の家」外観 「雪窓湖の家」外壁 九州の田舎で育った僕にとって、軽井沢との縁は大学生の頃にはじまる。師事した先生がこの地に別荘を持っていて、夏になると研究室ごとそこへ移った。以来、軽井沢の記憶は、いくつもの層となって僕の中に残っている。 半世紀前の軽井沢は、今よりずっと静かな避暑地だった。のんびりとした空気の中に身を置きながらも、研究室では鬼のような厳しさにさらされる。その落差がひとつに溶け合った風景として、いまも思い出される。 設計事務所を始めてから、軽井沢周辺で十件あまりの住まいをつくらせてもらった。ここでの仕事は、忘れていた感覚を呼び戻してくれる。五月、新緑が萌え立つ。夏、人が増え、どこか浮き立つ気配が漂う。九月も終わりに近づくと、小道に霧が降りて、景色はやわらかなベールに包まれる。冬、雪に覆われた大地の向こうに、浅間山が雪雲を引きながら、くっきりと姿を見せる。 「雪窓湖の家」は、そんな軽井沢の少し外側、いまでは「西軽井沢」とも呼ばれる御代田にある。軽井沢ほど厳しくはない寒さと乾いた空気。旧軽井沢の喧騒から少し距離を置いた、かつての軽
4月24日
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